保険診療から自由診療まで患者さんの多様なニーズに対応した皮膚科医療を提供
千葉県松戸市の秋山駅(北総鉄道北総線)から徒歩3分と、利便性の高い立地に位置するシャルムクリニック。乳児から高齢者まで、幅広い層の人たちの皮膚疾患や美容の悩みに対応する地域に密着した皮膚科専門クリニックです。「保険診療から自由診療まで多様なニーズに応え、地域の方々に喜んでもらえる皮膚科医療の実践」をモットーに、日々患者さんと向き合っておられます。
医療法人社団鐵櫻会 シャルムクリニック
院長 櫻井 直樹 先生
幼少期から医師を目指す、アトピー性皮膚炎に悩まされた経験も
皮膚科・アレルギー科、小児皮膚科、形成外科、美容皮膚科を標榜するシャルムクリニックには、連日多くの患者さんが来院されています。院長の櫻井先生は、同クリニックが地域に果たす役割について次のように語られています。
「皮膚科は、クリニックでも医師の努力次第で大学病院の外来に匹敵する診療を行える科です。当院は、そのレベルの診療をフリーアクセスでお受けできる役割を果たしていきたいと考えています」(櫻井先生)。
幼少期から医師を志したという櫻井先生。その経緯をうかがいました。
「私の家系は祖父の代まで医師家系で、祖父に勧められていたこともあり、幼少期から医師になろうと考えていました。また、私自身、小さい頃からアトピー性皮膚炎に悩まされてきたことも皮膚科医を志したきっかけです」(櫻井先生)。
開業の道を選んだ理由をうかがったところ、「私はどちらかというと研究より臨床が好きなので勤務医時代から『いずれは開業するだろう』と考えていました。そして、数ある医療機関の中でも高い技術力を誇る母校の東京大学医学部附属病院の皮膚科や、関東の総合病院、美容外科クリニックで経験を積むうちに、自分が理想とする診療を実現したいという思いが強くなってきました。松戸市秋山は子ども時代を過ごした地元に近く親しみがあり、また、周囲に皮膚科がないことも認識していたため『この場所なら理想とする診療が実現できる』と考え、開業を決意しました。
私はこれまで多くの病医院で皮膚科診療に従事し、美容皮膚科や美容外科クリニックで美容診療の研鑽も積んできました。この経験を活かし、保険診療から自由診療まで多様なニーズに応え、地域の方々にご満足いただける皮膚科医療を提供していきたいと考えています」(櫻井先生)。
乳児から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんに対応
院長 櫻井 直樹 先生
シャルムクリニックの周辺には小学校や幼稚園などが点在し、小学生や園児、その兄弟の乳児の受診が非常に多く、また、近隣の介護老人保健施設に入所されているご高齢の方も車椅子で受診されているそうです。このように幅広い層の患者さんが訪れることから、0歳児の診療の直後に、100歳を超える高齢の方を診療されることもあるそうです。
一般的に小児は小児科を受診する傾向があり、初診で皮膚科を来院されるケースは少ないと考えられますが、同クリニックの場合、小さいお子さんを持つ母親の口コミなどの影響で、開業当初から乳児や小児患者が予想外に多かったそうです。
「乳児湿疹や2、3歳までのアトピー症状には食物アレルギーが関わっていることが多く、食物アレルギーをケアしないと湿疹などもなかなか改善しません。当クリニックでは小児の治りづらい湿疹は、まず食物アレルギーを疑い、年齢、月数に応じた適切な検査をしています。アレルギーの原因となる食品が判明したら小児科と併診しながら治療を進めます」(櫻井先生)。
患者さんの待ち時間短縮に向けた様々な取り組み
医療法人社団鐵櫻会 シャルムクリニック 受付
同クリニックは2017年11月に新築移転しました。移転後はゆとりをもったスペースが確保できるようになり、皮膚科と美容皮膚科の待合室を別にするなど、それぞれの患者さんがリラックスして過ごせるよう配慮が行き届いています。また、クリニックには連日200~400人の患者さんが訪れていますが、できるだけ患者さんを待たせない工夫も施しています。
「医師は常時2人~4人の体制で、診察室の数も医師の人数分以上設けています。皮膚科では衣服や履物の着脱に時間を要することがあり、そのことが直接待ち時間へと繋がってしまう傾向があります。そこで、1人の患者さんが診察室で着脱している間に、別の診察室で別の患者さんを診察し、時間のロスを減らそうと考えました。これにより1人の医師が患者さんを効率よく診察できるようになり、待ち時間の短縮に繋がりました。また、ホームページと予約専用電話にて順番が確認できるシステムを導入するなど、患者さんの負担が少しでも軽減するよう努力しています」(櫻井先生)。
皮膚科領域からみた皮膚と亜鉛の関連性
櫻井先生は、亜鉛不足によって見られる皮膚の症状や疾患について次のように説明されています。
「脱毛症、再発性口内炎、難治性褥瘡、爪の異常などでは亜鉛不足が疑われることがあります。こうした症状が見られた場合、血清亜鉛濃度および血清銅濃度を測定し亜鉛不足が原因となっていないかを確認します。脱毛症では円形脱毛が多発している症例や、特に女性の場合、年齢に関係する脱毛症でも亜鉛不足が疑われることがあります。爪の異常では、爪甲剥離症や縦裂症のように爪が剥がれてきたり、縦に割れてきたりする場合、血清亜鉛濃度を測定します。また、褥瘡で経過が長い症例なども亜鉛不足が疑われることがあります。
亜鉛は、生命現象の基本であるDNAの複製を助けるDNAポリメラーゼの構成成分であり、細胞分裂に深く関わっていると考えられています。従って亜鉛が不足すれば、細胞分裂が特に活発な頭髪、粘膜、爪、創傷部位などに影響が出てきます。その場合、亜鉛補充療法により不足分を補充することが大切になると考えています」(櫻井先生)。
しかし一方で、毛髪や爪のトラブルは原因不明なことも多く、加えて難治性であることから皮膚科医にとって対応が難しい疾患とも櫻井先生は指摘されています。
「亜鉛不足の可能性を患者さんに説明し、血清亜鉛濃度の測定を促すことは、単に『原因不明です』とお伝えして、必要以上に落胆させてしまうことを回避できるため、患者さんとの関係を良好に保つうえでも有用と考えています」(櫻井先生)。
シャルムクリニックにおける亜鉛補充療法の実際
同クリニックでは、まず総合的な栄養評価を行っておられますが、1日に1~2人の患者さんの血清亜鉛濃度を測定しており、亜鉛濃度が80μg/dL以下であれば、亜鉛補充療法を行うことが多いそうです。
「亜鉛補充療法は3ヵ月間継続し、血清亜鉛濃度が正常範囲に戻れば、一旦、中止します。その後、経過観察で症状の再燃が見られなければ、その時点で亜鉛補充療法を終了します。症状の改善が見られないようであれば、再度、血清亜鉛濃度を測定し、亜鉛補充療法の継続を検討します。亜鉛補充療法の継続期間は、定期的に血清亜鉛と血清銅の濃度を測るとともに、悪心・嘔吐などの副作用の発現に注意しています」(櫻井先生)。
亜鉛の補充は低亜鉛血症治療薬による亜鉛補充療法のほかにサプリメントによる補充も可能ですが、櫻井先生は患者さんの経済的背景などを考慮され、患者さんご自身に選択していただいているそうです。
難治性をはじめ多様な皮膚疾患に悩む患者さんの力になりたい
最後に櫻井先生に皮膚科医療に対する思いを語っていただきました。
「皮膚科領域でも難治性疾患は少なくありません。私はそのような患者さんのお力になりたいと考えています。大学病院や総合病院の皮膚科だけでなく、美容外科や美容皮膚科専門のクリニックで美容治療に従事してきた経験を生かし、今後とも、難治性疾患を含め、多様な皮膚疾患の治療に取り組んでいきたいと思っています」(櫻井先生)。
櫻井 直樹 先生プロフィール
【略歴】
2002年 東京大学医学部卒業、同年東京大学医学部附属病院皮膚科入局
2002年 社会保険中央総合病院皮膚科勤務
2005年 東京大学医学部附属病院皮膚科助教
その後、国立病院機構相模原病院皮膚科、湘南美容外科(医長)勤務
2011年 シャルムクリニック開業
【所属学会】
日本皮膚科学会皮膚科専門医、日本レーザー医学会認定レーザー指導医、日本美容外科学会(JSAS)認定美容外科専門医、日本抗加齢医学会認定専門医、日本性感染症学会認定医、日本乾癬学会、日本皮膚外科学会など
医療法人社団鐵櫻会 シャルムクリニック
診療科目:皮膚科・アレルギー科・
小児皮膚科・形成外科・美容皮膚科
〒 270-2223
千葉県松戸市秋山68-5